本:御家騒動/福田千鶴/中公新書

江戸初期の御家騒動についての本。最初は主従関係が双務的な契約のため、関係を家来の方から解消する例も多いらしく、中には武力衝突に及ぶこともあるとか。外様大名の取り潰し政策は無かったとのこと。家来の方が強気に出れたのは、まだ新規取り立て大名が有ったり、有能な家臣を雇おうという気構えが有ったりして再就職が可能だったかららしい。五代将軍綱吉の時の越後騒動で、家来も主君も罰せられた事から、幕府に訴えたらお家取り潰しになり、家来も再就職出来ないとのことから次第に御家騒動は無くなって行ったとのこと。