本:豪商の金融史 廣岡家文書から解き明かす金融イノベーション/高槻泰朗:編著/慶應義塾大学出版会

NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」のモデル大阪の豪商廣岡家を通した江戸時代から昭和までを描いた本。面白かった。サクサク読めた。江戸時代は大名貸しで豪商になった。大名は借りた金を返さなかったりするので、危ない商売だったらしい。廣岡家は豪商同士で組んで出資額を抑えて大名に金を貸したり、多数の大名に貸してリスクを分散させたりしていたらしい。また大名と深く関わり合って、帳簿を提出してもらって大名がどれだけ返せるかなど調査した上で貸したりしていたらしい。江戸時代が終わって、明治になると大名との商売が出来なくなり、模索の時代が続いたが銀行、生保、信託などを商売にして生き延びたらしい。昭和恐慌で銀行、信託は潰れ、大同生命だけが生き残ったとのこと。