2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

本:明の太祖 朱元璋/檀上寛/ちくま学芸文庫

朱元璋は、紅巾の乱が起きた時に最初に郭子興のもとに参じた。各地を荒らして動いていた郭子興の一団に、嫌気がさした朱元璋は自身と同じ濠州出身の信頼する仲間24人と分離して南下することを選ぶ。この時の24人の多くが明の建国の功臣となる。南下した朱元…

本:独裁君主の登場 宋の太祖と太宗/竺沙雅章/清水書院

宋の建国者の趙匡胤と二代目の弟の趙匡義の史伝。趙匡胤は後周の柴栄の死後、禁軍を率いて外征に出たところ簒奪して宋を建国するが、趙匡胤が酔っ払って寝てる内に、弟を含めた部下たちに祭り上げられたと正史にはあるが、別の史書には柴栄の死後すぐにクー…

本:遊王 徳川家斉/岡崎守恭/文春新書

子沢山として有名な十一代将軍の家斉だが、江戸時代の大名では家斉ぐらいの子供を持った大名は何人かいて、決して突出した方では無いらしい。江戸時代の幼児の生存率は高くないが、将軍家でも同じであり、その理由は乳母が御家人から選ばれ、御家人はお目見…

本:明智光秀と斎藤利三 本能寺の変の鍵を握る二人の武将/桐野作人/宝島社新書

明智光秀は、織田信長と接触した後、急激に台頭を始める。そして、主に近畿に領国と与力大名を持ち、近畿方面軍司令官という立場になる。著者によると、光秀はこの立場は織田政権のナンバーツーと認識して高いプライドを持っていたのではないかととのこと。…

本:大阪アンダーワールド/若野康玄/徳間書店

元ヤクザ、現在格闘技関係者の著者が書く、大阪の不良の話。ケンカで世間を渡ろうとしたアンディ南野、地下格闘技団体を作った田中宏策、芸能関係者から干されて大阪に移住した高岡蒼甫、近畿大学ボクシング部を廃部から復活させた澤谷廣典、ダルビッシュ有…

本:五代十国 乱世のむこうの「治」/山根直生:編/勉誠社

五代十国というのは、その後の統一王朝の宋の視点から見た呼び名で、遼を含めた六代とも言えるし、決して中原以外の国は十国では無かったとのこと。五代と十国とそれぞれ記載があるのだが、五代は面白かったが、十国はあまり面白く無かった。華北を治めた五…

本:新説 徳川家康 後半生の戦略と決断/野村玄/光文社新書

かなり新説が多くて面白かった。太閤秀吉の遺言は色々あったようで、それぞれの真偽が見分け難い。その中でも、秀吉が家康に後を任せ、秀頼が15歳ぐらいになるまでに器量を見定めて、処遇するようにとの遺言があったというのは興味深い。上杉景勝征伐だが、…

本:近江が生んだ知将 石田三成/太田浩司/サンライズ出版

新たに知った事としては、佐和山に入城したのは天正19年(1591年)だが、この段階では豊臣家蔵入地代官の立場だった。北近江を所領にしたのは、豊臣秀次が失脚した文禄4年(1595年)だという事。あと、真田家では昌幸と信繁が西軍に味方して、信之が東軍に味…

映画:碁盤斬り

草彅剛が主演。清原果耶が娘役なので見に行った。監督は白石和彌。汚職の濡れ衣で、追放処分されて、貧乏長屋に住む浪人の父娘。父(柳田))は囲碁が得意で、碁会所に通っている。ある時、碁会所で大店の店主(國村隼)と知り合いになり、たびたび碁を打つよう…

本:「さり」ではなく「さいり」です。/伊藤沙莉/KADOKAWA

女優の伊藤沙莉の初フォトエッセイ。2021年、27歳。結構、貧乏暮らしだったみたいだが、実家の千葉から東京のダンススクールまで小さい頃から通わせて貰っていたらしい。母、兄、姉、叔母の5人暮らしだったらしい。特徴的なハスキーボイスは、最初は特に気に…

本:太田道灌と長尾景春 暗殺・叛逆の戦国史/黒田基樹/戎光祥出版

山内上杉氏の家宰だった長尾景信の息子景春と扇谷上杉氏の家宰だった太田道真の息子道灌が主人公。道灌は家宰になれたが、景春は家宰になれずに叛逆の道を選ぶ。太田氏の先祖は道灌の曾祖父まで遡れるらしい。道灌は実名が判っていない。道灌は入道してから…

本:上杉顕定 古河公方との対立と関東の大乱/森田真一/戎光祥出版

越後上杉氏から関東の山内上杉氏の跡を継いだ上杉顕定の生涯。山内上杉氏は元々、越後の上田荘あたりに所領を持っていたらしい。それに、山内上杉氏は越後上杉氏から養子を迎えることがあり、強く結びついていた。顕定は特に越後上杉氏の一族であると意識し…

本:長尾景仲 鎌倉府を主導した陰のフィクサー/黒田基樹/戎光祥出版

山内上杉家の家宰職にあった、長尾景仲の話。永享の乱の後、家宰になり鎌倉公方として復活した持氏の息子、成氏と対立し、扇ヶ谷上杉氏の家宰の持朝と共に関東管領の山内上杉氏を引っ張って行く。対立が明確になった享徳の乱の初戦では、公方側と戦って連戦…

映画:フューチャー・ウォーズ

2555年から地球を救うために、タイムトラベラーがやってくる。しかし、歴史の改変を阻止するために、時間警察が改変を阻止するために追ってくる。という話。地球が滅亡するのに、何故時間警察が阻止しようとするのかが、イマイチ理解できなかった。

本:アルスラーン戦記読本/田中芳樹+らいとすたっふ/角川文庫

アルスラーン戦記の久し振りの発売となった10巻を記念して刊行された。田中芳樹のインタビューと、10巻それぞれのストーリー紹介と外伝の「東方巡歴」が載っていた。

本:図説 中世島津氏/新名一仁:編/戎光祥出版

鎌倉期の家祖から、徳川家康に降るまでを書いてる。鎌倉期、南北長期、室町期とそれぞれ興味深いが、やっぱり戦国時代が面白い。相州家の貴久(島津四兄弟の父)による宗家奥州家の奪取は一度失敗しており、2度目に成功したらしい。高城・耳川の戦い(1578年)…

本:始皇帝の愛読書 帝王を支えた書物の変遷/鶴間和幸/山川出版社

始皇帝が読んでいた書物として、商君書、韓非子、呂氏春秋などがあり、論語も読んでいたのではないかとのこと。その他、李斯のなど臣下が上奏する文なども大量に読んでいただろうとのこと。また最後、始皇帝が死ぬときに出した遺詔もあるとのこと。近年出土…

LIVE:櫻坂46 8th Single BACKS LIVE!! DAY1/幕張イベントホール

初のBACKS LIVE参戦。DAY1。幕張イベントホールも初。結構大きい箱だった。席はアリーナだったけど、一番後ろ。但し、メインステージから花道が後まで通っていて、その先端近くだったので、たまにメンバーが見れたので意外となかなか良い席だった。但し、メ…

本:古代中国 王朝史の誕生 歴史はどう記述されてきたか/佐藤信弥/ちくま新書

史記以前にも色々な書物があったんだなといった感じ。前の著書とちょっと被ってる気がした。

本:暗殺の日本近現代史/一坂太郎/青志社

幕末維新から令和の安倍元首相銃撃事件までを書いている。幕末は、幕府高官や外国人への暗殺が多く起こる。明治を迎えてからは、政府高官、ロシア皇太子暗殺未遂、李鴻章暗殺未遂、などがあり、星亨、伊藤博文暗殺がある。大正、昭和前期も、暗殺の嵐だ。戦…

本:藤田能登守信吉/志村平治/総合出版社歴研

北条、武田、織田、上杉、と主を変え、最後に徳川大名となった藤田信吉の生涯。藤田宗家は山内上杉氏の重臣の一つで、信吉はその分家の用土氏出身。信吉が生まれる前に、藤田氏は後山内上杉氏を見限り、北条氏に降っている。信吉が生まれた年に、本家の当主…

映画:青春18X2 君へと続く道

清原果耶が出ているから見に行った。清原果耶(アミ)と台湾の俳優のシュー・グァンハン(ジミー)のW主演。監督&脚本は藤井道人。日台合作映画。シュー・グァンハンは18歳と36歳を演じているのだが、18歳役にそれほど違和感は無かった。清原果耶はやっぱり…

映画:水深ゼロメートルから

高校演劇リブートプロジェクト第2弾。監督は山下敦弘。脚本は映画の元となった戯曲を書いた、当時高校3年生だった中田夢花がそのまま脚本を書いている。高校2年生の夏休み、2人の女子高生が、体育の補習として空のプールの掃除を指示される。プールの底には…

本:世界歴史大系 中国史1 先史ー後漢/編:松丸道雄/山川出版

先史から後漢まで扱っているが、殷、周を主に注目して見た。殷の王は、10の氏族から成り、十干を名乗っていた。10の氏族の内、王を出す有力な氏族はあったみたい。殷墟は城壁や宮殿が無いため、祭祀の拠点では無いか、王都は別にあったのではないかとのこと…