本:漢帝国の成立と劉邦集団/李開元/汲古書院

漢の初めにおいては、皇帝は軍功受益階層と双務契約的に、一番の徳と功によって皇帝になったらしい。軍功受益層は、独立した勢力で異性王国や侯国に、漢の権力は及ばず、また漢の中央権力は景帝まで軍功受益層が担っており、丞相は景帝末期まで軍功受益層が独占していた。劉邦集団は当初は楚の集団であり、秦を攻めて、関中において項羽に漢中王に封じられるまで、楚の集団であり続けたらしい。漢中において、楚の軍律から秦の軍律に変えたらしい。劉邦集団は、陳勝張楚に従うことから始まり、項梁が頂いた楚の懐王に従う。そして、懐王の約に従って、一番に関中に入ったことから秦の故地に封じられる権利があることを主張したらしい。