新王ルイ十六世が出る以前の、フランス国家の行き詰まりから描き、課税を諭すために開いた全国三部会が憲法制定会議へと変質し、国王が関連法案と人権宣言に批准するまでを描く。
ルイ14世、ルイ15世の戦争により、ルイ16世の時代には、もはや財政は破綻状態だったらしい。当時のフランスでは全国的な徴税システムはなく、各身分や、職業団体などからなる社団が国王と個別に契約し、税金を払うシステムだったらしい。しかし、財政を統括する部署も無く、全貌を把握しているものもいないまま、このままではいけないとルイ16世の近臣たちは、入れ替われり立ち替わり、改革を進めようとするが、貴族たちや高等法院の反対にあったり、ルイ16世の信任を失ったりして、改革は進まない。全国三部会を開くのは危険なので、代わりに国王が指名する名士会議を開いたが、王の思う通りには進まず、結局全国三部会を開くこととなる。全国三部会では、聖職者は下級司祭が多数を占めていて平民よりなのを少数の高級聖職者が何とか指導する状態、貴族層は進歩的で平民寄りの貴族も居る、そして平民層は弁護士や役人が多かった。会議を従来通り、身分別にするかどうかで紛糾し、平民は反対し、聖職者身分の一部が流入しだし、もはや「全国三部会」という名称が実情に合わないとして、「国民議会」を名乗る。国王側は対抗して、議場を閉鎖したが、「国民議会」は「屋内球技場」に移り、憲法制定まで国民議会を解散しないことを宣言する。そしてバスティーユの襲撃など、パリの民衆の反乱が起き、革命へと進むこととなる。
面白かった。